設計事務所は作業効率の問題から建築系CADへの普及率が高まっています。したがって、CADを操作することで誰でも統一された線が描ける時代になりました。しかし、ガーデンデザインはどうでしょうか?
デザインを一言で表すには大変難しい事柄ですが、私たちデザイナーは設計を「シナリオ」として捉えています。「シナリオ」つまり、筋書きには起承転結があり、構成が設計要素の一つであるにもかかわらず大系化されていませんでした。
たとえば国民的なアニメドラマ、サザエさんにたとえてみるとサザエさんのアニメドラマに設定された登場する人物は、要因となる新たな人物以外は登場しない設定になっています。もし、サザエさん一家に飼いイヌが登場したとします。するとイヌが登場する設定が加わりその先の筋書きは大きく変わります。
ドラマの設定はデザインでいう「レイアウト」といえます。ロケーションと登場人物は、取り巻く環境と施設。そして様々な出来事はシナリオによって展開されていきます。シナリオつまり筋書きがデザインであり、設定の中に施設を増やすということはデザインも変わるということです。もちろん演じるときは総合的な演出が必要であることはいうまでもありません。
通信教育講座では依然として製図添削を繰り返しているなか、本講座は疎かにされている構成の技術を習得できる「テキストと課題」を作成し、構成や配置、造作根拠などを理解頂ける内容に努力いたしました。
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